『O型女「電話の子機」の巻・・・』

 我が家の奥方さまは整理整頓の不得手な人で、某ダイビングショップの社長とよく似たところがあります。
 そんな奥方さまの部屋を、私と娘達は「ごみ屋敷」と呼んでいるのですが、気が向くと模様替えをしているようです。
 ただし、3日もすると元の「ごみ屋敷」に戻っていることもしばしばなんですよ。
 さて、ある日私が帰宅すると、玄関と居間が模様替えされていました。
 でもって、いつもどおり家族団欒?の夕食を摂っていると、電話の呼び出しが鳴り始めたのですが・・・
 電話の親機に1番近いのは私なのですが、ほとんどは奥方さまへの連絡なので、私は命令されるか余程のことが無い限り応答をしません。
 すると奥方さまはバタバタしながら、あっちこっち電話の子機を探し始めました。
 それでもなかなか子機は見つからず、親機の呼び出しは延々と鳴り続けています。
 しばらくすると長女が「子機ならここにあるじゃん。」と言って、奥方さまの座っている席のテーブルを指差しました。
 何てことはありません、自分が使いっ放しにして、目の前に置き忘れていただけだったんですよ。
 私は一言「ばぁ〜か!!」と、口に出して言えない思いを胸の内で呟きました。